ブロガーの菅原美和子です。
2020年夏、私とパートナーはアイルランドから彼の故郷オランダへと、数々の困難を乗り越えて移住を果たしました。
本シリーズ「オランダ移住劇2020」では、その一部始終をえがいていきます。
ダブリン空港は以前のように極端な混雑でもなく、むしろ閑散としていて、
首都というよりも一地方の空港というような様相を呈している。
どうしたことだろう…。
まあ、そんなに並ばなくて済むだろうから、良しとするか。
チケットは手渡しで
まずは、自動チェックイン機に向かう。
通常、オランダを含むEU市民は、重量計でちゃちゃっと荷物の重量を計り、
出てきたシールを貼って、無人の手荷物カウンターで荷物を預けるとこまでが機械で全て、完了出来てしまう。
チケットは自宅で印刷してくるか、スマホのアプリでバーコードを出せるようにするかして、荷物検査エリアに入場する楽ちん仕様。
コロナ以前は、EU市民ではない私でさえ人の手を介することなく、このような自動システムで搭乗手続きが出来ることもあった。
セルフか有人か、選べるようになっており、セルフでも万一困ったときには、
機械の周りで様子を見ているスタッフさんに声を掛けるという仕組みであったように記憶している。
ただ、とくに非EU市民については、ポリシーがいつの間にやら変わっているということもよくある。
私がアイルランドで暮らし始めた2016年は、記憶が正しければEU圏外の国籍の人は、
スイスイ搭乗手続きを済ませるヨーロピアンを横目に、列に並んでスタッフさんから直接、チケットを手渡しでもらう必要があった。
ビザチェックのためである。
チケットに、「VISA ok」のようなことを書いてもらったり、スタンプを押してもらったり。
「最強」とも言われる日本のパスポートを持っていても、例外には漏れなかった。
真の「世界最強」は、アイルランドパスポートだという話もあるようだ。
「はやく荷物検査を済ませて、中のスタバででもノンビリしたいわ」
と、はやる気持ちで列に渋々並んでたあの頃が、妙に懐かしい。
「この非EU圏民への扱いはなによ…」
というプチ☆フラストレーションを抑えるために、
ヨーロピアンが手に持ってる、自宅で印刷してきたペラッペラなフライトチケットと、
しばし並んだ末にゲットした、厚手の立派な自分のチケットを比べて、
謎の優越感で心を慰めるのが、毎度の習わしであった。
（ビザチェックのいらない彼らは、チケットを印刷してこないとライアンエアーさんに「印刷代ね」とべらぼうな額を請求される）
それがいつの間にか、非EU圏民も自前で印刷したペラペラチケットに、カウンターでスタンプを押してもらう流れに変わり、
そしてまたいつの間にやらビザチェックが廃止され、今度はチケットを印刷せずとも、スマホ上の電子チケットで済むようになった。
（それまでは、「ペラペラチケット」とEU圏民を揶揄しておきながら、スマホチケット組の人たちは内心羨ましかった…笑）
いざ、チェックイン！？
ただし今は、「ニューノーマル」の中で生きている。
無人の手荷物カウンターはなく、オランダ人の彼もスタッフのいるところでスーツケースの預け入れをした。
そして私は予想通り、パスポートを提示するよう求められた。
やっぱりね。
今回の旅は、さすがに私に関してはスマホチケットという訳にはいかず、「ガチャッ」とスタンプを押されて、厚手のチケットが手渡された。
白黒印刷で、せっかくの船出の日に、カラフルじゃないのがちと残念。
フライトチケットを無事もらえたのは良いが、問題があった。
預け入れ荷物の重量だ。
「あちらの端のカウンターにて、ご相談ください」
と案内され、恐る恐る足を運ぶ…。
続く。
シリーズ「オランダ移住劇 2020」次回の第7話は、こちらからどうぞ：
Ep. 7 オランダ移住当日。アイルランド生活最後の日 その7
初回と前回の第5話は、こちら：
Ep. 1 オランダ移住当日。アイルランド生活最後の日 その1
Ep. 5 オランダ移住当日。アイルランド生活最後の日 その5
私がアイルランドに渡航した経緯についてはこちらをご覧ください：
About – MiwaKosmic | 異文化は癒しだ
プロローグ – MiwaKosmic | 異文化は癒しだ
Pinはご自由にどうぞ！
Pinterest用↓
