
国籍から肌や目、髪の色も皆違うけれど、心から信頼できる人達に囲まれて..
道のりは険しく長かったけれど、もう大丈夫だと思える。
Surrounded by the people I love and trust from the bottom of my heart…
It has been a long, rough journey, but finally I can feel that it is going to be alright.
「暗黙の了解」は、ただの幻想

あのド派手なステージ、激しい音楽に、尋常じゃない人の波。
性に合わないんじゃないかと心配していましたが、行って良かったです。
もう十二分に満喫したし、パーティーはもうこの先いいかなと思いましたがw
Mysteryland 2022は、まさに何でもありの世界でした。
全身、真っピンクのスウェットを着ていてもいいし、海賊のコスプレに身を包んでいてもOK、
ディテールに相当こだわった全身タイツ(詳細は控えます笑)を着て「ヌーディスコ」で爆踊りする「アート」などなど…
道行く人も、変な目で見るのではなく、むしろ面白がって受け入れているようで、見ている私もほっこりとした気持ちに。
パーティーに行くなら、「メイクして、ちゃんとしたドレスで着飾って」「堂々と自分を見せなきゃいかない」そういった考えに知らないうちに私は縛られていたようです。
私の大学時代は、いわゆる「リア充」なんて言葉がうっとおしいほど流行っていて、クラブやパーティーに行く人は皆揃ってそのように呼ばれていましたが、そんなレッテル貼りなんて、そもそも必要なかったんだなと、今さらながら気付きました。
「当たり前」とされてきた社会の常識からいったん外れてみて、世間のいう「当たり前ではない」生き方を、体現してみたい。
自分で、自分の道を切り拓く。
2016年、強い開拓心を胸に海外に飛び出した自分ですが、ここでの生活は今でもなお、時として強い驚きと新鮮なものの見方を与えてくれています。
オランダに相応しい、寛容の精神に溢れたMysterylandという世界観によって、
いつの間にか目を曇らせていた「暗黙の了解」という一つの幻想がまた一つ、パラパラパラと魚のウロコみたく軽快に剥がれ落ちていくのを感じました。
「ヌーディスコ」万歳(笑)
漠然とした寂しさは、地球の裏まで
「周りの人達と何かが違う」という言葉にできない違和感と、どこにも属しきれない漠然とした寂しさを抱えながら育った私は、
友達はいるはずなのに、どこにも居場所がないような気がして、
22歳のときに日本からヨーロッパに飛び出したきり、そのまま流れに任せて居ついていました。
強い潮の流れのようなものが見えるときがあって、
それに乗るも乗らぬも自由。
でも、いったん自分の意志で飛び乗れば、もう後戻りはできない。
そういう大きな分岐点の一つが、六年前に修士課程のためアイルランドに降り立ったあの日だったと記憶しています。
20代を半分以上、海外で過ごしたことになります。長い海外生活に見えるかもしれませんが、六年経った今でも、人付き合いがぶきっちょで、冗談が理解できなくて、心配性な自分はあんまり変わってないです。
自分だけの時間「ミータイム」なしのハウスシェアリングも、今日で丸六年。
最初の数年こそ半分アトラクション感覚で良かったですが、ここでの暮らしが長くなるにつれ、少なくとも私にとっては、たいへん過酷に感じました。
海外に出さえすれば、朝靄が太陽とともに晴れるように、視界を遮る心の苦しみは自然に解決するんだと信じ込んでいましたが、そんな淡い期待とは裏腹に、
漠然とした寂しさや孤独感、疎外感といった心の課題は、
世界のどこにいても容赦なく私について回りました。
自らと向き合うことで起こる深い癒し

タイ交換留学を経ても、住む場所をアイルランドに変えても、オランダに移住しても、私の本質はきっと変わらないのでしょう。
ただ、ハウスシェアリングのように半ば強制的に人と関わる環境に置かれたりと様々な試練を経たことで、
自分の外の世界に対して「気を許す」ことを覚えた私は、昔よりも人付き合いが不器用ながらも若干良くなった(と思う)し、内面の変化に呼応するかのように、素の自分を出せば出すほど、より好いてくれる人たちもいるのだということを知りました。
おそらくその延長線上で、かけがえのない夫や現地の友人と出会うことも出来たのだと思っています。
居場所とは何でしょうか。
まだ答えは見つかっていませんし、現在も探求し続けている途上ではありますが、
少なくとも今言えるのは、心から信頼できる人たちこそが、自分の居場所だということ。
地理的に限定される必要はありません。
互いを温かく迎え合うその心さえあれば、バーチャルで繋がっていたって良いのです。
おかげさまでヨーロッパ生活を始めて、本日2022年9月1日で七年目を迎えました(祝)
孤独感をはじめとする心の問題は、どこに旅しようが地球の果てまでしつこくついてきますが、
亀のような歩みを経て、
居場所だって、世界のどこにいても作れることを学びました。
また、問題ばかりでなく、好奇心と探究心に溢れた自分の心が変わらないことも、知ることができました。
大学院で、職場で、旅先で、街角で、イベントで…
様々な人との出会いによって、人と繋がる喜びが自分の中に育っていきました。
この六年間に出会った、一人一人に感謝の気持ちを捧げます。
そして今、この瞬間にオランダで暮らせる喜びを嚙みしめつつ、
人に希望をもたらせる存在であれるよう、
自分の強みとは手を取り合い、課題とは真っ正面から向き合って
これからも学びを進めていきたいと願っています。
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私がアイルランドに渡航した経緯についてはこちらをご覧ください:
About – MiwaKosmic | 異文化は癒しだ
プロローグ – MiwaKosmic | 異文化は癒しだ
2020年夏、私とパートナーはアイルランドから彼の故郷オランダへと、
数々の困難を乗り越えて移住を果たしました。
シリーズ『オランダ移住劇2020』では、その一部始終をえがいています:
Ep. 1 オランダ移住当日。アイルランド生活最後の日 その1
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ボーダレスに、響き合う。異文化交流による癒し効果についてはもちろん、
国際的な暮らし方に付随する課題や心の葛藤も包み隠さず、記事にしています^^
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